今年のad:tech2011は、皆さん、いかがだったでしょうか?当社にとっては新サービスsociobridgeの発表や、Razorfish会長のクラーク・コキッチのキーノートなど、例年になく、深いかかわり方をしていましたので、大勢のマーケティング関係者の方々が来場されたことは、非常にうれしく思っています。
私自身と言えば、ad:techには、これまで運営の裏方(初回開催時、電通におけるad:tech対応の事務方代表をやっておりました)、パネリストとして参加してきて、今回は、セッションのモデレーターも務めさせていただきました。関係者の方々やスピーカーとして参加されている方々の話を聞いた印象も含めて感じたのは、過去のad:techと比べて、今年は、参加者の傾向が少し変わってきたようです。Webやデジタルマーケティングに深くかかわっている方々だけではなく、広告主の宣伝やマーケティング部門、広告代理店の営業部門などへと、裾野が広がってきたようです。これは、デジタルが、マーケティングのあらゆる領域に浸透しつつあることの裏返しかもしれません。
プログラム全体の印象としては、新しい概念や考え方を共有するような場面に遭遇することが、今一つありませんでした。手前味噌ではありますが、RazorfishのClark Kokichのキーノートが、唯一これからのマーケティングに対する示唆と問題提起をおこなっていたぐらいで、全体的には、過去の課題の追認や教育的なアプローチによる情報の共有という面が強かったように思います。もともと、ad:techは、海外では、教育的な面が強く、若手や経験の浅いデジタルマーケターが多く参加しているイベントです。日本では、国際的なイベントがそれまでなかったことから、海外からの知見を国内に持ちこむ、あるいは、日本から海外へ発信しようという、日本独自の意向がこれまで強くあり、国内の経験豊富なマーケターにとっても、新しさを感じさせるものでした。第1回目のジョシュ・バーノフやTokyo Innovationは、その企画意図のもとに成立していたのですが、ここにきて、展示会の拡大や、専門プログラムの幅がひろがったこととあいまって、そうした当初の特徴が薄まってしまったかもしれません。
私が担当した、クラウドのセッションは、今回のad:techの中で、もっともテクノロジー寄りでしたので、恐らく多くのマーケターの方には、気になるものの、少々とっつきにくい内容だと思っていました。案の定、会場は満席にはなりませんでしたが、逆に非常に熱心に聞かれている方が多いようにも思いました。セッションの冒頭で、クラウドを活用されている方に挙手願いましたが、手が上がったのは1割ぐらいだったでしょうか。そうした客層をふまえて、教育的な側面と、クラウドを活用することを後押しするようなプログラムに設計したのですが、こちらの意図が上手く伝わっていれば、嬉しい限りです。特に、リクルートの川本さんのSUUMOの事例は、国内における先進的なものでしたので、会場の方々を多少なりとも刺激できたのではないかと思います(セッション終了後も、川本さんと名刺交換される方が多くいらっしゃいました)。
このイベントに関する、Tweetを開催中に眺めておりましたが、昨年と比べると、会場からの実況型は鳴りを潜め、参加者による感想Tweetが多かったように思います。感想の中でも、キーノートやセッションのコンテンツではなく、ad:techという「お祭り」の場に参加していることに対する、喜びや感動を表明するものが多かった。これは、こうしたリアルなイベントの在り方を考えるいい機会かもしれません。
過去2回と比べると、デジタルマーケティングに関する情報は、ネット上であまりに容易に共有することができるようになっています。SlideShareやUstreamなど、カンファレンスに参加しなくても、リアルタイムにあるいは事後的にその内容に触れる機会が大変多くなっています。また、国内だけでなく、海外のそうした情報も数多く流通しています。それゆえ、先にも書いたように、コンテンツ面での新しさを提供することは、非常に難しくなってきているのでしょう。
来場者もコンテンツよりも、この場に業界の方々が一堂に会して集うことの方に、より魅力を感じているのかと思います。
来年度のad:techが、どのような方向に向かうのか、まだ分かりませんが、情報のシェアの仕方が急速に変わっていく1年後、新機軸が打ち出されてくることを期待したいと思います。
なお、Clark Kokichのキーノートは、以下のMarkezineのレポートによくまとまっています。
『これからのマーケターや代理店の仕事は“認識”ではなく“現実”を変えること』 ad:tech tokyo 2日目基調講演レポート
今朝の日経に記事が出ておりますが、電通とともに、日本マイクロソフトと、ソーシャルメディアマーケティングの領域で業務提携をすることに基本合意しました。
あわせて、Facebookページの運用統合管理ツール、「sociobridge(ソシオブリッジ)」の販売をはじめます。
マイクロソフトとは、実は、クライアントでもあり、パートナーでもある関係です。過去をさかのぼれば、Razorfishの親会社であった時代もあり、親戚みたいな関係でもありました。そうした中で、当社は、マイクロソフトの新しい技術やサービスに触れる機会が多く、これらをうまく活用して何かできないものか、と考えておりました。
米国でも、Razorfishは、マイクロソフトのテクノロジーを取り込んで、新しいデジタルサイネージのプラットフォームの構築などやっています。
ご存知のように、電通が今春、Facebookと提携し、それと連動して、当社もFacebookに関わる仕事を数多くさせてもらっていますし、またマイクロソフトもFacebookに出資しています。そんな中で、Facebookをテーマにいろいろ議論を重ねて言った結果、本日の発表に至りました。
sociobridgeという、具体的なツールが最初の成果ですが、これがどこまで市場で評価を得られるかは、今後のサービス&機能拡張しだいというところもありますので、できるだけ多くの方にさわっていただいて、いろいろご意見を伺いたいと思っています。(ちなみに、sociobridgeは、マイクロソフトのクラウド基盤Azure上に構築されています。)
実際には、Facebookページの活用も、多くの企業で、まだはじまったばかりですし、ツールを利用しつつ、組織だった運用体制を持たれている会社もそれほど多くないと思っています。しかし今後、Facebookの利用者が増え、企業のマーケティング活動の中での重要性が高まってくるでしょうし、そうした中で、今回私たちが提供しているような機能へのニーズが高まってくるだろうと、考えています。
既に米国からいくつかのツールが日本でも紹介・販売されていますが、まだ日本のマーケターが使うには、ハードルが高いだろうと思っています。英語圏で数億人を対象としているページの運用を支援するために作られたツールでは、まだユーザー数500万人強という段階の日本のFacebookを運用している人たちにとっては、コスト的にも機能的にも、too muchなのだろうと思います。いずれ日本でFacebookユーザーが大きく増えたり、海外も含めて日本でコントロールするという時代になってくれば、また変わってくるとは思いますが、現在は、もっと手ごろな価格で、必要な機能に絞ったものの方が、受け入れられやすいと思います。
そして企業のソーシャルマーケティングの土台となるべき、Facebookページの基盤ができることで、その先にある、キャンペーンやプロモーションも盛んになってくると思います。ちょうどバナー広告のマーケットが、企業の「ホームページ」立ち上げブームとともに成長してきたように。
今回のローンチ以降も、すでにいくつも機能追加の計画が予定されています。Facebookの進化と、日本の市場の変化に対応しながら、引き続き、より良いサービスを提供していきたいと思います。
ソシオブリッジのページはこちら http://www.sociobridge.jp/
11 10/26 投稿 | カテゴリ: 未分類 | タグ: クラウド, ソーシャル, マイクロソフト, Facebook
今週の27日(木)・28日(金)に、デジタルマーケティングの国際カンファレンス、アドテック東京の3回目が開催されます。
今回は、当社およびRazorfish関連のセッション、展示などが、例年になく多いので、少々ご紹介をしたいと思います。
今回の目玉は、Razorfish会長のClark Kokichによるキーノート(28日10時~)です。タイトルは、「Do or Die:ブランドがいかに顧客との関係を築き、持続させるかについて再考する」ということですが、現在Clarkは、革新的なマーケティングのケースを分析した、新しい電子書籍を執筆(というべきか、制作というべきか)中で、その内容に基づく話をされるようです。Clarkは、2005年からAvenue A| RazorfishのCEOを務め、彼の在任中に、マイクロソフトによる買収やグローバル展開が進んでいきました。当社にとっては、生みの親の一人でもあります。
電子書籍の方は、12月リリース予定ということで、今回お披露目してくれるのかどうか分かりませんが、彼によれば、普通の電子書籍ではないようで、「アプリ」と呼んでいました。こちらも、リリースが楽しみです。
パネルセッションでは、つい先日Razorfish Singapoleのシニアバイスプレジデントとなった、Euan Wilcoxが、「クーポン、ソーシャルメディア、位置情報サービスがECを変えた理由」というセッション(27日17時~)にパネリストとして登場します。ソーシャルコマースなど、海外のソーシャルの新たなトレンドについて、語ってくれるということで、こちらも今後の日本のソーシャルの発展を占ううえで、非常に楽しみなセッションです。
私はと言えば、「クラウドがマーケティングに与えるチャンスとリスクは何か?」というセッション(27日14時40分~)で、モデレーターを務めます。パネリストの方々は、Amazon Data Serviceの小島さん、日本マイクロソフトの砂金さんというIT業界のエバンジェリストお二人と、リクルートでSUUMOのご担当をされている川本さんというクライアントサイドの代表をお招きして、日本のマーケターが、クラウドとどう向き合えばいいのかについて、議論をしていきたいと思っています。
いまやITを無視してマーケティングを語れない時代になってきていると思いますが、その中で、とかくインフラの部分は見過ごされがちですが、、マーケターがクラウドを理解することは、おそらくそれまでの手法を劇的に変化させる可能性を秘めている、と今回のセッションのメンバーは感じております。日本のマーケティングがより先進的なものになっていくために、このセッションで一役果たせれば、と思っていますので、是非、ご来場ください。
展示ブース内のワークショップでは、メディアマインドさんの枠で、当社の石橋(メディア部長)がパネリストとしてセッションに参加します。「第3者配信の実践的な活用法について、媒体社、広告会社、アドテクノロジー・ベンダーの視点で、パネルディスカッション形式で熱く語り合います。 」ということで、Razorfishとの提携以降、これまで多くのクライアントに第三者配信でメディアサービスを提供してきた経験を、皆さんと共有できるようなパネルになれば、と思います。
では、会場にて、お会いできるのを楽しみにしております。
アドテック東京2011 オフィシャルページはこちら
11 10/24 投稿 | カテゴリ: 未分類 | タグ: Razorfish, クラウド, ソーシャル, テクノロジー, 第三者配信, ad:tech
スティーブ・ジョブズの死が伝えられた日の午後、ちょうど私は、この下期の全社の活動計画会議でした。
会議の冒頭で、やはり、ジョブズの死に哀悼の意を表さざるを得ませんでした。
なぜなら、彼が存在しなければ、我々のような会社も、また我々が属する業界も、今のような形ではなかったのだろうな、と想像してしまうからです。
WIZWIGという考え方をコンピュータの世界に持ち込み、Adobeの製品群とともにデザインのプロセスを革新したり、スマートフォンやスマートデバイス、それらの上のアプリといった概念を一般に定着させたりと、我々がビジネスの土台としているものの多くは、ジョブズが切り開いてきたものです。
スティーブン・スピルバーグは「エジソン以来の発明家」として、その死を悲しむTweetをしたそうですが、なるほど、エジソンにたとえられるのも、分かる気がします。
小学生のころ読んだ伝記では、エジソンは、天才発明家といわれているが、実は大変な努力家である、という道徳的な論旨で、その一生が語られてたのですが、実際のエジソンは、その組織的な対応により特許競争に勝ち抜き、発明王としての名を勝ち取り、白熱電灯のように発明では他者に先行されても、実用化において勝利するといった、やり手のビジネスマンでもあります。
Appleの最近の勢いをみるにつけ、ジョブズのカリスマ性だけではない、組織/カルチャーとしての強さを感じます。私自身がMacを使うようになったのは、ジョズブがスカリーに追われてからですが、そのころAppleに抱いていたイメージと、今のAppleが与える印象は大きく異なります。ジョブズは、復帰した際に、恐怖政治とも言われる、強権発動を行ったとか、ワークスタイルが一変したとか言われていますが、その結果として、徹底したブランド管理と情報統制が実現し、優れた製品とサービスを提供する会社というイメージを強固なものにしました。
私が本格的に使いはじめたころは、Appleは優れた製品を提供はしてくれていたけれど、サポートと言えば、熱心なMac専門ショップが担当しているもので、どのショップとつきあうかが、その後のMacライフに大きな影響を与えるようなものでした。あとは、コミュニティで、ユーザー同士で助け合うしかなく、優れたインターフェイスで使いやすさを提供しているものの、仕事で使いこなすとなると、それなりにハードルの高いプロダクツだったと思います。
ところが、現在のAppleは、卓越したプロダクトだけでなく、それとともに提供されるサービスも含めて、トータルのユーザーエクスペリエンスをクオリティ高いものにすることに、見事の成功していると言えるでしょう。
実際は、スカリーの時代に「空想」されていたことが、ジョブズの時代に「現実」になったのかもしれません。
ちなみに、認知心理学者でヒューマン・インターフェイスやユーザビリティの大家である、ドナルド・A・ノーマンが、スカリーの時代に、Appleの副社長をしていました。
ナレッジ・ナビゲーターといったAgent機能のコンセプトや、初のPDA、Newtonなど、少し先の未来を提示していたのは、スカリーの時代のAppleだったように思います。ジョブズは、彼がMacをないがしろにしている、という理由で批判をしていたわけですが、彼からすれば、手に触れてその素晴らしさを感じ取れる、具体的なプロダクツでなければ、Appleとして出すべきではない、と思っていたのでしょう。
ジョブズのプレゼンテーションを見ていて感じることですが、非常に具体的で、プロダクト自体が無理なく提供できる基本機能(それ自体が、他と比べて圧倒的に優れているわけですが)で、見せ場を作り出しています。これはMacをデビューさせたときのデモ、「Hello」から、変わっていないと思います。きっと非常にリアリストだったのだろうと思います。
そうして考えると、ジョブズは、自身の健康問題を考慮して、亡き後のAppleについて、おそらく周到な準備をしてきたのではないでしょうか。自分がいなくても、自律的に動いていく組織。。そしてそれは、一人の天才よりも、組織・集団でうごくように、設計されてきたのではないか、そんな風に思えます。
ジョブズの精神が組織のカルチャーのなったのだとすれば、エジソン亡き後のGEのように、今後数十年間にわたって、優れたエクスペリエンスを提供する会社として、業界をリードしていくのではないでしょうか。またユーザーとして、期待もしたいと思います。
11 10/13 投稿 | カテゴリ: 未分類 | タグ: Apple
最近のWindows Phone発売やWindows 8の発表で、注目を浴びている、メトロUI。
これまでのPC向けのインターフェイスとは異なり、完全にマルチデバイス対応&タッチデバイスを前提にしたインターフェイスです。
ついにマウスとキーボードから解放される時代がくるのかもしれません(もちろん、インターフェイスを使い分けるという意味ですが)。
さて、このメトロUIですが、開発環境が、RIAプラットフォームのSilverlight(一般的には、幅広く動画再生に利用されてます)と、マイクロソフトのゲーム機Xboxの開発環境である、xnaなのだそうです。前者は、当社でも開発経験があるものなので、なるほど、という感じでしたが、後者については、マイクロソフトでも、ゲーム機で培ったノウハウが、全社レベルで活用されるようになってきたということで、面白いことになってきました。
最近のマーケティング業界のBuzz Wordにゲーミフィケーションがありますが、インターフェイスの世界では、ゲームのノウハウ利用を提唱する「ゲームニクス理論」というのがあります。これは、任天堂で長らくゲーム開発をされていた、立命館大学のサイトウ・アキヒロ教授が提唱しているものですが、以下の4つの原則からなります。
ゲームニクス理論(立命館大サイトウ教授)
1.直感的なユーザーインターフェース(=使いやすさの追求)
2.マニュアルなしでルールを理解してもらう(=何をするべきか迷わない仕組み)
3.はまる演出と段階的な学習効果(=熱中させる工夫)
4.ゲームの外部化(=現実とリンクさせてリアルに感じさせる)
PCも携帯電話も、仕事の道具からはじまったので、人に教えてもらったり、マニュアルを読んだりしてでも、使えるようになろうという動機がありましたが、
タブレットやスマートフォンなど、日常生活の中に浸透していくには、ゲームがこれまで人々を楽しませてきた背景にあるインターフェイスのノウハウが有効だということでしょう。
この理論でサイトウ教授が語っていることで、面白いのは、この理論の考え方の根底には、日本の「さりげないおもてなし」の感覚があるのだ、ということです。
さすが、京都・任天堂、という感じですが、この点は、ユーザーインターフェイスを考える人たちにとっても、大切です。
しかもインターフェイスは、主張しすぎないことが肝要なので、「さりげない」というのがミソ。まちがっても、インターフェイスが斬新だぞ、などと声高に主張してはならないと思います。
先日、家族でお台場の科学未来館へ行きましたが、そこでの展示「2050年くらしのかたち」では、Kinectを使ったインターフェイスで参加できるようになっていました。
4歳のこどもたちも、見よう見まねで参加。内容は分かっていないと思いますが、何やらカードをゲットしたということで楽しんでいました。PCやテレビゲームになじみのない子供でも、こうして簡単に参加できるようなインターフェイス、一つの理想形ですね。
「2050年くらしのかたち」の紹介は、こちら
日本科学未来館の新展示を見る(1) (マイコミジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/articles/2011/09/20/miraikan_01/index.html
11 10/04 投稿 | カテゴリ: 未分類 |
当社の新卒採用は、今年から少しやり方を変えてみています。一般の企業と同じころのタイミングでの新卒採用も行いましたが、それに加えて、現在秋採用も実施中です。
日本のほとんどの企業が行っている、新卒一括採用という仕組みには、このところ批判的な声を聴くことが少なくありません。私自身も、この高度成長期に確立された、大学と企業の間の慣習が、今の時代にマッチしているのか、と言われると、一般論としては疑問の声を上げざるを得ませんが、当社のように、まだ小さく、大企業の傘に隠れてしまいがちな会社にとっては、学生が一斉に多くの企業への関心を高める時期に学生とコンタクトできる、というのは、人材確保のための重要な機会だととらえています。
幸い、ネット業界への関心は、年々高まってきているため、当社を受ける方も、以前は広告業界のカテゴリーの1社として関心をもたれる方が多かったのが、最近は、ネット系企業の1社ということで、受けてこられる方が増えており、その点では、採用において、追い風の状況にあります。
そんな中、今年は、ソーシャルを新卒採用において、もっと意識しないといけないと、痛感しました。例えば、昨年までは、わりと就活サイトの状況をウォッチして、当社の評判とか、実際に面談を受けた学生の書き込みなど、チェックしていたのですが、今年は、TwitterやFacebookですね。
最終面談で残った人で、これは、と思った方のソーシャル上でのアクティビティは、私自ら、確認させていただきました。もちろん、そのこと自体が採用の決定要因にはなりませんが、当社のような企業にとっては、面談での印象をフォローする重要な材料だと考えています。
以前、DellのグローバルCMOがマーケティング部門の採用に当たって、ソーシャルメディアの活用度も基準の一つ、と語っていたことがありましたが、当社においても、使いこなせていることは、プラス評価できる要素だと思っています。
その一方、会社側も対応が求められます。私自身も、TwitterやFacebookアカウントを公開しているので、学生の方から直接メッセージをいただくこともありました。今のところ、少人数なので、自ら対応していますが、これが大勢になったら、対応の仕方を考えなくてはいけなくなります。
今後、採用でのソーシャルメディア活用がどうなっていくのか、ちょっと周りでワイガヤしてみました。そこから少しありそうなネタをご紹介します。
1.企業のFacebookページで採用情報、インターン募集、書類選考等の窓口が設けられ、企業サイトでの「リッチ」な採用サイトは縮小へ
2.選考過程で、応募者のソーシャル上での活動をチェックを支援するサービスが登場(米国では、すでにSocial Intelligenceのような企業があります)
3.学生側も、「ソー活」が一般化し、ソーシャルメディア活用のマニュアル(本)が普及、学生側も自己アピールがうまくなる(が、均質化してつまらなくなる)
4.履歴書の中に、facebookやtwitterのアカウント記入欄が設けられる
5.人事部長や採用担当の役員に、候補者のソーシャル活動履歴書が提供される(が、判断に困り、結局使われない)
6.Ustで会社説明会を行う会社も出てくるものの、Face to Faceが双方に好まれることから、限定的な普及にとどまる
7.企業の採用担当者の平均年齢が若返る(ソーシャル対応ができる人材があてられた結果)
等々・・・
秋採用では、FacebookやTwitterでの情報発信を増やしたりと、当社でもいろいろ人事チームが工夫をし始めていますが、しばらく企業側の試行錯誤も続くと思います。また、新卒の一括採用を見直す流れの中で、ターゲットとなる母集団探しの有力な手段として、ソーシャルメディアの使い方が洗練されていくのかと思います。
11 08/23 投稿 | カテゴリ: 未分類 |
ここ最近、コーポレートサイトの案件で、インフラにクラウドが採用される案件が増えてきました。クライアントからも、インフラ提案の中に、クラウドの話を必ず入れてくれ、と指示されることもあり、ようやくWebの世界でもクラウドが市民権を得つつあるな、と感じます。
といっても、たとえば、インプレスさんのWeb担当者フォーラムでは、クラウドは、「レンサバ」(レンタルサーバ)のカテゴリーに入っていて、まだまだ業界標準ではないのだな、と感じることもあります。
実は、昨年までは、当社もインフラというと、当社独自のホスティングサービスや、大手のデータセンターによるハウジング/ホスティングサービスをベースにした提案がほとんどでした。まだクライアント側でも「クラウド」というのが馴染みがなく(クライアントからいわれると、現場は否応なしに勉強して、提案するのですけど)、また、当社の社員ですら、なぜわざわざクラウドで提案する必要があるのか、その意味に関して理解が十分ではなく、社内プロジェクトで使ってみる程度でした。
今年に入って、社の方針として、クラウドを戦略領域として規定し、社内勉強会も何度か開くうちに、案件が拡がってきました。
既にローンチした、割と大規模なコーポレートサイトでは、インフラの運用コストが3分の1になった、という報告も受けています。この企業の場合、大きなイベントの際に、通常時の数倍のトラフィックが発生する可能性があり、それまでトラフィックのピークにあわせて、システム構成を行っていたものが、トラフィックに応じての従量課金となったことから、大きなコスト削減が可能になりました。私たちとしては、そこで浮いたコストを異なるマーケティング施策へ投資しましょう、ということで、提案をさせていただき、スマートフォン対応など、従来と比べて、プラスアルファのコミュニケーション活動が実現されています。
クラウドの場合、場合によっては、コストが従来の10分の1になる、というようなケースもあるようですが、実際には、ベースのインフラコストは大きくコストダウンを図れるものの、監視やセキュリティ対策、OS周りの運用など、それ以外の部分で、別途かかるコストもあるので、実際のコスト削減効果は場合によりけりです。実際、規模が大きく、重要度の高いサイトになればなるほど、コストの下がる割合は、小さくなりますが、それでも従来の何割引き、という大幅なコストダウンが図れることが多いと思います。また、規模が大きければ、元々のコストもかかっているので、削減金額がかなり大きなものを見込むことができます。
そんな中でも、ピーク時のトラフィックと普段の平均的なトラフィックの乖離が大きいサイトにおいては、コストが大きく下がります。マス広告の出稿に伴ってトラフィックが急変するようなキャンペーンサイトや、季節性のある商品サービスを提供していて、時期によってトラフィックが大きく変動するサイトなどでの効果は大きいです。

従来、オンラインゲームやネット上での新サービスなど、今後の需要が予測できないような場合に積極的に使われてきた、クラウドですが、マーケティングコミュニケーションの領域でも、使わない人が損をする、という時代に突入している、と言えるでしょう。
当社でも、クラウド導入にあたっての、コンサルティングも行っております。関心のある方は、ご一報ください。
11 07/06 投稿 | カテゴリ: 未分類 | タグ: クラウド, テクノロジー
先月、日本マイクロソフトさんの協力も得て、当社初のプライベートセミナーを開催しました。主に当社と取引のあるクライアントの方々をお招きしたセミナーでした。当社と取引があっても、意外と当社全体のソリューションを知っていただくことができていなくて、特に、ソーシャルやスマートデバイスなどの新しい分野でのサービス内容については、まだまだご案内が十分ではありませんでした。そこで、今回は、比較的当社の新しいサービスをご案内しようということで、Facebook、スマートデバイス、第三者配信にフォーカスして、プレゼンテーションをさせていただきました。
反応は上々で、もっと詳しく説明してほしい、というお声掛けを、数多くいただくことができました。
この3つのテーマですが、共通していることがあります。
いずれも、悔しいですけど、米国の方が活用が進んでいるということです。日本市場でのビジネスを考えると、このことは、謙虚に受け止めざるを得ないと、個人的には思っています。もちろん、日本発で世界市場を狙える分野も多々あると思います。特に、コンシューマー向けのビジネスでは、成果も出ているし、大いにチャンスがあると思います。しかし、マーケティング領域のIT化が遅れているように、これらの領域は、大きく米国に後れをとってしまったと思います。
中でも、第三者配信の普及の遅れは、デジタルマーケティングの分野全体に大きな影響を与えていると感じます。クライアントやエージェンシーが、もっと広告の効果を見える化して、よりよい広告活動につなげなければならないのに、米国であたりまえのように使われているデータが見えないまま、日々の業務を行っているというのは、時間とともに、経験値のあまりにも大きな差を生みつつあると思います。その結果、アドネットワークも、アドエクスチェンジも、DSP(ディマンドサイドネットワーク)も、まだ活用の初歩的段階にとどまっているように思います。
第三者配信というアドテクノロジーが活用されるようになって、米国では、すでに10年以上が経過しています。Facebook、スマートフォンは、それと比べれば、まだ差がついていないだけに、まだまだ日本にチャンスがあると感じます。あっ、第三者配信の分野でも、まだ、あきらめたわけではありません。デバイスが多様化してくるこれからが、逆に巻き返しのチャンスかと思っています。
11 07/05 投稿 | カテゴリ: 未分類 | タグ: アドテクノロジー, スマートフォン, テクノロジー, Facebook
先週、当社が連携する仙台のインターネット広告会社、I&Cパートナーズの方々を中心に、仙台地区の広告会社支援についてミーティングを持ちました。
依然として、地元企業の広告活動は止まった状況で、倒産の危機に瀕していたり、既に廃業した会社も少なくありません。
東京を中心に他の地域からの仕事を、仙台を中心とした被災地へお願いすることで、広告業界を支えていこうということで、今回仙台の会社5社を東京のネット関連の企業へご紹介する機会をつくりました。お互い初対面ということで、すぐに仕事につながるものではないかもしれませんが、こうした機会を重ねることで、少しづつでも支援の輪を広げられれば、と考えています。
当日、少し気になる話も伺いました。日本応援というテーマでつくられた、好感度が高いといわれているCMが、被災地では全く評価されていないということが起こっているようです。著名人ががんばろう、と訴えていても、被災地の方々からすると他人事のように思えてしまうというのです。これは、私たちが「震災後」を意識してコミュニケーションを設計する際、注意しなくてはいけない点です。私も被災地に足を運んだことがあるわけではないので、ここで何かを語るべき資格はありませんが、直接の被災地と、間接的に影響を受けている地域では、その受け止め方が全く異なっているという事実については、まず認識しなくては、と痛感しました。
では、被災地で元気づけられる、好きだと言われる広告は何かないのでしょうか?と質問したところ、釜石市の「復興の狼煙」ポスタープロジェクトがあげられました。このプロジェクトは、既に多くのメディア等で紹介されていますが、被災にあわれた方々が、力強いコピーとともに、登場するポスターは、このような困難な状況でも、前を向き生きていこうとする人たちの姿が、被災地の方々のみならず、私たちにも大きな勇気を与えてくれます。
「一緒に悲しむことよりも、あなたの仕事を一生懸命やってほしい。」この言葉を噛みしめながら、私たちに何ができるか、引き続き、考えて行きたいと思います。
11 05/23 投稿 | カテゴリ: 未分類 | タグ: 広告
先月、マーケティング領域における、テクノロジートレンドを解説した、Razorfish5というレポートの2011年版が発表されました。
今回は、独立したサイト上で、レポートが公開されています。
http://www.razorfish5.com/
CEOとCTOによる前文では、とにかく変化のスピードがかつてないほど速くなっているのだ、その波にのるべきだ、と強調されています。
前回同様、今回も5つのテーマに焦点を当てています。その一端をご紹介しましょう。
1.Near Field Communications(NFC) 日本でいえば、おサイフケータイのFelicaの話じゃないの、ということですが、グローバルスタンダードになり、Apple、Google、Microsoftから支持されていることから、その普及速度はかなり早くなると予想されます。
2.新しいInterface iPadに代表されるタッチデバイスや、Kinectのようなジェスチャーを認識するデバイス、そして音声認識技術といったものの進化・普及によって、新しいExperienceを創造することができるようになります。キーボードとマウスに縛られていた時代からさようなら、もっとナチュラルなヒューマンインターフェイスの時代になりますよ、と。クライアントは、このMultipleなプラットフォームあるいはチャネルの上で生活者と対話する必要に迫られます。そこでキーとなるのは、パーソナライゼーション。
3.オープン・デジタル・サービス 自社のリソースを、ネット上で自由に使ってもらおう、という考え方。BestBuyのBBYOpenは、商品情報やレビューなどを一般の開発者やエンドユーザーが自由に使えるように、APIを公開しています。コミュニティの力を引き出して、コストを抑え、柔軟かつ素早い開発と拡張性を担保するためには、一定のルールに基づいて解放されたプラットフォームを企業自身が提供すべき時代になってきました。
4.巨大データ時代のマーケティング 生活者とのコミュニケーションの接点において獲得できるデータの量は飛躍的に増えており、この巨大データをどう扱うことができるかが、マーケティングテクノロジーにおいて最も優先順位の高い課題になっています。例えば、パーソナライズやターゲティングというテーマは、何年も前から検討され、ディスプレイアドなどで活用されてはきましたが、それ以上の目覚ましい発展をとげていません。ホリスティックな視点で生活者をとらえ、巨大なコミュニケーションデータを活用することで、リアルタイムにフィードバックを活かしつつマーケティング手法を改善したり、ウェブサイトや店舗内のKIOSKなどへもパーソナライズやターゲティングを拡張するといったことが可能になってくるでしょう。
5.エンタープライズアーキテクチャにおけるクラウドの影響 クラウドへのシフトは、「進化」ではなく、「革命的」なこと。インフラに対する考え方が根本から変わりつつあります。効率的なコンピューティング、スケーラビリティをかつてないスピードで、そしてユーザーの規模(大企業だろうとベンチャーだろうと)に関わらず、同じベネフィットを享受できることになります。その結果としてインフラはコモディティと化し、ユーザー企業のIT部門は、より戦略的な領域へ集中することができるようになります。
このクラウドの普及は、ソーシャルメディアによるトラフィックの「予測しにくさ」によっても、促されつつあります。
例によって、是非、マーケティング関係の方々に、一読していただきたい、内容です。

